メディア翻訳家
あらゆる翻訳者にとって、優れた語学力や日本語の文章力が最も大切になってきます。
これは通訳のジャンルを問わず、いずれにおいても不可欠な要素です。
加えてメディア翻訳の場合、他のジャンルの翻訳と比べて考えると、しばしば殊更音声という要素が大きな意味を持ってきます。
テレビのニュース等では、自分の耳だけを頼りに仕事をする場面も少なく有りません。
このためこうした分野で仕事をするには、場合によってはネイティブ並みのヒアリング能力さえも要求されることが有ります。
またさらに同じ日本語でも、例えば吹き替え翻訳の場合は生き生きした会話表現が、また字幕翻訳では限られた文字数で生きたセリフを書く力が、更に新聞や雑誌等の翻訳でしたら、読みやすく正確な文章力が重視されることになります。
いずれの分野でも、それぞれ異なった要求が有りますので、それについてよく理解しておく事も大切です。
また先に書いたように、メディア翻訳にも色々有りますが、メディア翻訳の多様な現場では仕事のやり方も一つでは有りません。
作品の性格による違い
媒体によっても、そして発注元によっても、個々の作品の性格によっても、それぞれに違いがあったりします。
ですが結局大事なことは、どんなジャンル、どんなケースの翻訳であっても、それぞれの分野に共通する基本スキルをきっちり身に付けておく、ということです。
その上で、更に必要な部分については発注元等の独自のやり方を教えてもらうことです。
もしもプロの翻訳家として複数のクライアントと契約し、そして翻訳の仕事による安定した収入を得るつもりであるならば、まずそのことがベースとなります。
その上でメディア翻訳の場合はいろいろな仕事、いろいろなケースの翻訳が有りますが、それぞれの仕事全体の流れに対し、翻訳者としてどうコミットするかを考えることが大切になってくるのです。
メディア翻訳の場合、もしも必要であれば放送局や制作現場等にも出向くことが有ります。
また疑問があればできるだけ自分で調べ、他人任せにしないことなども大切になってきます。
要は任された翻訳の仕事を、よりよいクオリティーで完納するための労を惜しまないということです。
メディア翻訳に従事しつつ、その間もリサーチ能力を磨いたり、第二外国語を習得したり、或いは翻訳の仕事に関わる人的ネットワークを広げること等も必要になってきます。
変化の激しいメディア業界で、メディア翻訳の業界も同様に変化が激しくなっています。
こうしたことを地道に行っていくことが、メディア翻訳業界で自らの付加価値を上げることにも繋がることになるのでしょう。